1.蒟蒻と便秘と大腸ガン 便秘がちだと腸内に有害細菌が発生しやすくなり、その結果,大腸ガンなどが 発生する危険性が増大します。西洋型の脂肪の多い食事をしていると, この困った便秘が多くなるのですが、食物繊維を多く摂取していると便秘になり にくくなり、ガン発生の危険性を低くする事ができます。健康保持に大切な この食物繊維は、野菜でとるのが常識になっていますが、実は、体積あたり でみると、粉末蒟蒻は食物繊維の含有量が圧倒的に多いのです。 蒟蒻で便秘のないさわやかな毎日をすごしているうちに、自然にガンを 遠ざけることができるのです。
2.蒟蒻と肥満 摂取された過剰な栄養は、ご存知のように、中性脂肪などに変わって 脂肪細胞に蓄えられます。これがたくさん蓄えられた状態がいわゆる肥満 です。蒟蒻粉の食物繊維(コンニャクマンナン)は、体内でゼリー状になり ,この肥満の元、中性脂肪を包み込み体外に排泄する働きがあります。 このとき同時にコレステロールも排泄されます。(粉から作られた市販製品 では、残念ながらこの効果はありません)ですから、 蒟蒻で満腹感を得て過剰な栄養摂取を押さえるという、 いわば消極的な肥満防止効果だけではなく、とった栄養中の脂肪を排泄 するという積極的な肥満防止効果もあるわけです。健康に悪いと思い ながらも美味しいものは、ついつい食べ過ぎてしまいます。ですが、蒟蒻を 同時に取れば、その弊害も比較的軽微に押さえられるわけです。
3.蒟蒻と各種成人病 問題は便秘や肥満だけではありません。血液中に中性脂肪とコレステロール が増えすぎた場合を、高脂血症といいます。 これが動脈硬化・高血圧・糖尿病・胆石・痛風をもたらすことは多くの研究で わかっています。「蒟蒻と肥満」のところでご説明したように、蒟蒻マンナンは 中性脂肪とコレステロールを抑制する効果があるわけですから、 こうした一連の怖い病気を予防する効果もあるわけです。 動脈硬化は、血管がもろくなって破れたり詰まったりすることですが、 これは心筋梗塞や狭心症を引き起こします。糖尿病は一度なってしまうと、 死ぬまで食餌制限をしながらつきあわなければならず、いろいろな 合併症が怖いやっかいな病気です。糖尿病の予防策は、 血液中の糖分=グルコースの
濃度を下げてインシュリン濃度の変化を 抑制することです。
実は、コンニャクマンナンはこのグルコースの吸収を 遅らせることで、インシュリン濃度の上昇を抑制するらしいのです。 激烈な痛みに耐えなければならない胆石の正体のひとつが、 コレステロールで有ることはご存知でしたか?
多くの人が高脂血に無自覚!
2001年3月10付『上毛新聞』に次のような 怖い調査結果が報道されました。抜粋して紹介します。
.....男性は30代から女性は50代からのほぼ2人に1人が、 中性脂肪が高く生活習慣病につながる「高脂血」状態にあり、 それを自ら認識しているのは、30%程度に過ぎないことが、厚生労働省の 1999年国民栄養調査でわかった。肥満、高血圧、高血糖について 自覚に乏しい実体が浮き彫りになった。調査によると、20代からの 幅広い年代で無意識に脂肪をとりすぎており、大半が健康のため脂肪摂取 を適量にと考えているが、食品選びに必要な知識を持っているのは 男性で30%、女性でも約50%。.....「高脂血、肥満、高血圧、高血糖は 『死の4重奏』とも言われるのに、健康状態と認識にこれほど ギャップがあるとは....」男女とも生活習慣病の危険がありながら、 大半が無自覚であるとの国民栄養調査結果に 、厚生労働省の担当者は驚きの表情を見せる。 同省は「こうした高血圧や肥満などの状態は、病気ではないため、 やだちに治療が必要ではないが、生活習慣病とのグレーゾーン。 食生活などをきちんとしなければ、手遅れになる危険がある」と警告する。
詳しい事が知りたい方は社団法人、農山漁村文化協会発行 (健康食こんにゃく)をお読みください。
著者.辻啓介/辻悦子/根岸栄
|